コーチングスキルを使って得たコミュニケーション術 ~外人コンプレックスだった僕が、外国人の友達を作る方法を教えます!~

※本稿は新型コロナウイルスが蔓延する前(2019年)に作成したものです。

今回は、たった二つの考え方を変えるだけで、外国人の友達がたくさんできる方法をお教えします(外国人と会う機会が多い人に限りますが)。

現在でこそ英語を仕事にし、海外渡航経験も多い僕ですが、実はつい最近まで『外人コンプレックス』だったんです。

●外人コンプレックスとは!?
外国人を見ると「うわっ!ガイジンさんや!サインもらおう!」など、ただ『外国人』というだけでもれなくVIP待遇を施し、同時に「ガイジン、足長っ!」「顔ちっちゃ!」など外国人に対し強い劣等感を持つ人たちのことをいいます。最近はこんな人いないですね 笑

そんな僕が、どのようにしてコンプレックスを克服できたのか。

今回はそのお話ししたいと思います。

外人コンプレックスだった理由(わけ)

僕が外国人コンプレックスだった理由をひとことで言うと・・・

緊張するから

です。

僕たちが子供の頃(昭和50年代)は、近所で外国人を見ることなど、ほとんどありませんでした。

そのため、たまに見かけると「サインもらおう!」などと騒いだものです。

ただでさえ人見知りの僕にとって、海外の人と仲良くなるなど、かなりハードルの高いことでした。

成人してニューヨークへ渡航してから、その思いはさらに強まります。

皆さんは『日本人も海外に出ると差別を受けている』という事実をご存じでしょうか?

僕は知りませんでした。

現地で初めて差別を受けた時のショックは、今も忘れられません。

一部の白人が、(僕に限らず)アジア人に対し、強い差別感情を抱いていると感じる出来事があったんです。

それも一度や二度ではなく。

白人、と言うよりは『ニューヨーカーの、アジア人男性に対する差別』といったほうが正確かもしれませんが…。
※この件は物議を醸す内容且つ、今回の趣旨と外れるため細かくは触れませんが、多くの日本人が同様の経験しているということも事実です。

その後ニューヨークでは複数名の外国人の友人が出来ましたが、それでも苦手意識は抜けませんでした。

最近日本では、連日のように韓国人や中国人が日本人を嫌っているという報道がされています。

しかし、ひとたび欧米に行くと、白人も黒人も、『黄色人種に対し差別意識を持っている』ということに気づかされると思います。

こうして僕の外国人に対する苦手意識は強まっていったのでした。

外国人と接する機会が多い僕の仕事

ところで僕は、これまで、外国人と接する機会が非常に多い環境に身を置いてきました。

現在も有名観光地のゲストハウスで働いています。

当宿泊施設のお客様の割合は、ざっとですが、5割ぐらいが欧米から、4割ぐらいが日本以外のアジア諸国から、1割が日本人のお客様といった具合です。

「なんで外国人が苦手やのに、そんなとこで働いてんねん!」

とツッコまれそうですが、『接客が好き』ということと、『お金をもらいながら英語の勉強が出来る』という理由から応募し、今日に至るわけです。

実は、ここでも『外国人は苦手』と思わされる出来事がありました。

僕は、主に夜の受付を任されているのですが、僕が働き始める時間になると、数名のお客さんが、ビールを片手に受付前やラウンジをうろうろし始めます。

で、まもなくお客さん同士が意気投合、飲み会が始まります。

いつもは飲んで騒ぐ側の僕も、この時ばかりは、お客様に静かにしてもらわなければならない立場なんです。

ところがこの『静かにしてもらう』というのが、一筋縄ではいかないんですね。

異国へ来た開放感と、安く飲めるお酒、現地(日本)で知り合った友人などが集まって飲んでいるのですから、テンションMAXになるのは、ある意味当然といえるかもしれませんが・・・。

「お願いだから静かにしてください」と、どんなに一生懸命頼んでも、まず聞いてはくれません。

それどころか逆ギレして余計騒いだり、音楽のボリュームを上げたり、歌を歌い出したり。

母国語で何か話しながらこちらをニヤニヤ見て、悪口を言っているような時もありました。

ここには書けないような暴言を吐かれたこともあります。

ショックでした。

僕がアジア人だから、白人や黒人からバカにされているのか!?

僕が日本人だから、中国人や韓国人から嫌われているのか!?

そういう被害妄想的心理も働き、自分の感情を抑えきれず、何度かキレたこともあります。

マッチョな大男と一触即発になったことも・・・。

唯一、こちらがキレたり怒ったりした時だけは、騒いでいた人達も静かになりました。職務をまっとうするため、少々感情的になるのは仕方がないことだと思っていました。

このままだと仕事嫌いになっていた

その頃は仕事がしんどかったです。

人間(外国人)不信にもなりかけました。

「このままでは仕事が嫌いになる」

「コーチング等でコミュニケーション術も学んだのに、外国人には通じないのか」

などネガティブ思考に陥りかけたとき・・・。

せっかく時間とお金をかけてコーチングやその他のコミュニケーション術も学んだのだから、こういうときこそ試してみなければ意味がない!と考え直し、効果的なものがないか思い出してみました。

それが以下に紹介させていただいた2つです。いずれも思いのほか効果があった為、この度紹介させていただくことにしました。

まずは苫米地式コーチングより。

1.エフィカシーを高める

エフィカシーとは簡単にいうと『自己評価』のことです。自信や実績などなくても「自分は価値があるスゴい人間だ」と思うことで人間関係が円滑になり、目標に近づけると苫米地氏はいいます。※厳密には少し違ったニュアンスかもしれませんので、詳細について興味のあるかたは氏の著書をお読みください。

「自信なんて、いりません」 ならば、自信のかわりに、何を持てばいいのか。それは、高い自己評価です。エフィカシーともいいます。本当に持ってもらいたいのは、「今の自分だからできる」という、確信なのです。ー35ページから抜粋ー

「私と付き合えるんだから、うれしいでしょ?あなたの価値が低いってわかったら捨てますよ」と、そういう気持ちでいたほうがいいのです。-120ページから抜粋-

ー苫米地英人 氏著 『悩みを幸せに変える法則』よりー

僕の場合ここまで上から目線になることはないのですが、それでもお客様に個人的な質問をするときや、好きな人に告白するとき、必要以上に媚びることのないよう、前述の苫米地氏の言葉を思い出すようにしています。

相手が白人だろうと黒人だろうと引け目を感じることなどない。

人種や国籍に関係なく、僕自身はスゴい人間なのだから・・・。

悩みを幸せに変える法則

2.他人の関心事に関心を持つ

こちらはコーチングではなく『アドラー心理学』の考え方なのですが、『嫌われる勇気』の著者、岸見一郎先生が御自身の講演会でよくおっしゃっていた言葉です。

『他人の関心事に関心を持つ』

今ほどこの言葉がしっくりくると思ったことはありません。

お客さんのタトゥー、ピアス、ヘアスタイル、ファッション、持ちもの、なんでもいいのです。何かこだわりを感じたら、できるだけ話題にするようにしてみました。

するとどうでしょう。

たったそれだけのことで、お客さんのほうから僕に、昔の写真や最近の動画を見せながら、どんどん自分のことを話してくれるようになったのです!

この点については外国人の方がよりダイレクトに反応があるとわかりました。日本人の場合、褒められても照れたり謙遜したりと素直に喜ばない人が多いため、それ以上話が広がらない場合も多々ありますが、海外の人たちは素直に喜び、更にアピールをしてくるといったわかりやすい反応を見せてくれます。

飲んで騒いでいる人を注意する場合でも同じことがいえます。

真面目に「周りの迷惑になるので静かにしてほしい」とお願いしても全く聞いてくれなかったお客さんが、僕のほうから「そのお酒おいしそう!」とか「すごく盛り上がってるけど何の話してるの?」という入り方をすると、うれしそうにいろいろ話をしてくれるようになりました。

で、その後に「君たちが静かにしてくれないと、僕が解雇されてしまうので、少しだけ静かにしてくれない?」や、「このホステルの周りだけ静かにしてくれたらそれでいいから。遠くでどんなに騒いでも君たちの自由」などというと大ウケで、静かにしてくれるようになったんです。

それどころか、そのときに仲良くなったお客さんが、積極的に他のお客さんにも静かにするよう呼びかけてくれたり、深夜2時過ぎに飲み会後のグラスやテーブルを片付けに来てくれたり・・・。

涙が出そうなくらい嬉しい出来事も多々起こるようになりました。

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

最近では連日のように海外のお客さんが夜の受付に来て自分達のことを話して去って行きます。笑

その中でアメリカ人の女の子と遊びにいく約束をしたり、フィリピンの兄ちゃんとFacebook友達になったり。

この仕事が楽しくてしかたないと感じるようになりました!

コーチングや心理学って、コミュニケーションの場でこそ最もその効果を発揮するのかもしれませんね。

※当記事の中で何ヶ所か「外人(ガイジン)」という表現を使っています。最近ではこの言葉は差別的表現として使用を避ける傾向にあるのですが、以前はこういう表現をしていた人がほとんどだったため、敢えて一部分で使用させて戴きました。



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